インプラントの基礎知識-20,ブローネマルクって何?

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インプラントの基礎知識

20,ブローネマルクって何?

ブローネマルクは人名で、インプラント界では「ブローネマルクシステム」と言います。 近代インプラントは1952年にスウェーデンの整形外科医のBrånemark(ブローネマルク)教授(1929~2014年)が偶然発見したのが始まりです。Brånemark(ブローネマルク)教授は、インプラントの普及のためにパテント(特許)を独占せず、当初からオープンパテントにしたのです。そのため、世界中のメーカーから同じ規格のインプラントが世に出ることになりました。
アメリカの3I(スリーアイ)(ZimmerBiomet(ジンマーバイオメット)社)、韓国のOsstem(オステム)社、日本のGC(ジーシー)社などが同じ規格のインプラントを製造しています。

何故、オープンパテントにしたのかというと、トラブルが発生しても世界中の歯科医師が対応可能なように、という患者さん本位の考え方からです。人間的にもとても素晴らしい先生でした。

「ブローネマルクシステム」がこの世に出てから50年以上経ちますが、現在も進化しながら50年前と同じ規格で使われているのは、いかに優れた形状・規格であったかと、あらためて感心させられます。

現在ではエクスターナル(インプラント自体の維持装置が凸のタイプ)インプラントという呼称が一般的です。一部ブローネマルクシステムと異なるエクスターナルシステムもありますが、ほぼエクスターナルと言えばブローネマルクシステムです。

インプラント治療を今日のように、一般市民に普及させていただいた、Brånemark(ブローネマルク)教授に感謝申し上げます。